トイレから聞こえる「ゴー」という、勝手に水が流れるような異音。その主な原因がタンク内のゴム部品の劣化であることは、これまでにも解説してきました。もちろん、劣化した部品を交換すれば、異音と水漏れは解決します。しかし、もしご自宅のトイレが10年以上前に設置された古いモデルであるなら、この異音を単なる修理のきっかけではなく、トイレ全体を最新の節水トイレに交換する絶好の機会と捉えてみるのはいかがでしょうか。 古いタイプのトイレは、一度の洗浄で10リットル以上の水を流すのが一般的でした。タンクから漏れる水の量も問題ですが、それ以上に、日常的に使う水の量がそもそも非常に多かったのです。一方で、現在の節水トイレの技術は目覚ましく進化しており、大洗浄でも5リットル前後、小洗浄なら4リットル以下という、かつての半分以下の水量で、よりパワフルに洗浄できるモデルが主流となっています。この差は、4人家族の場合、年間の水道料金で1万円以上の節約につながることも珍しくありません。 「ゴー」という音が鳴り始めた古いトイレを修理する場合、部品代と作業費で数千円から一万円程度の費用がかかります。しかし、それはあくまで対症療法に過ぎません。今回劣化したゴム部品を交換しても、次は給水装置のボールタップが、その次はタンクと便器をつなぐパッキンが、というように、他の部品も次々と寿命を迎え、その都度修理費用が発生する「いたちごっこ」に陥る可能性があります。 それならば、このタイミングで思い切ってトイレ全体を交換するという選択は、非常に合理的な投資と言えます。初期費用はかかりますが、その後の水道料金の節約分で数年後には元が取れ、さらに長期的に見れば大きなプラスになります。加えて、最新のトイレはフチなし形状でお手入れがしやすかったり、汚れがつきにくい特殊なコーティングが施されていたりと、節水以外の面でも日々の暮らしを快適にしてくれる機能が満載です。 トイレからの「ゴー」という音は、内部部品の悲鳴であると同時に、旧式のシステムが限界を迎えていることを知らせるサインでもあります。そのサインをきっかけに、より経済的で快適なトイレ環境へとステップアップすることを検討してみてはいかがでしょうか。
トイレのゴー音は節水トイレへの替え時サインかも