ゴマみたいな黒い成虫と共に、あるいは、乾麺の袋や、古い畳のささくれから、白くて小さな、うごめくイモムシのようなものを見つけて、ゾッとした経験はありませんか。その白い幼虫こそが、ゴマみたいな虫の、真の姿であり、被害を引き起こしている張本人です。成虫は、基本的には産卵のために活動しているだけで、直接的な食害はほとんどありません。私たちの食品や衣類を、実際に食い荒らしているのは、すべてこの「幼虫」なのです。シバンムシの幼虫は、体長2〜3ミリメートル程度で、乳白色をしており、カブトムシの幼虫を極端に小さくしたような、Cの字に体を丸めた形状をしています。彼らは、孵化してから成虫になるまでの、数ヶ月から一年以上という、生涯のほとんどの時間を、餌となる乾燥した植物質、すなわち、畳のワラや、小麦粉、乾麺の中で、ひたすら食べ続けながら過ごします。一方、ヒメマルカツオブシムシの幼虫は、毛虫のような、細長い形をしており、体表が硬い毛で覆われています。体長は4〜5ミリメートル程度で、脱皮を繰り返しながら成長します。彼らは、ウールやカシミヤといった動物性の繊維に含まれる「ケラチン」というタンパク質や、鰹節などの動物性の乾物を好んで食べます。もし、あなたの家で、この白い幼虫を発見してしまったら、それは、ゴマみたいな成虫を一匹見つけるよりも、はるかに深刻な事態であると認識すべきです。なぜなら、幼虫がいるということは、その場所が、すでに彼らにとっての「繁殖拠点」となっている、動かぬ証拠だからです。その一匹の背後には、まだ孵化していない卵や、他の兄弟たちが、無数に潜んでいる可能性が非常に高いのです。幼虫を発見した場合は、その発生源となっている食品や衣類、畳などを特定し、それを処分または徹底的に清掃することが、被害の連鎖を断ち切るための、絶対条件となります。
白い幼虫、ゴマみたいな虫の正体は